6R−HH2を初段にしたPCL86シングルアンプを設計していきます。
真空管アンプの製作費は、トランス類で決まってしまうので、
まず最初に使用するトランスを決めてしまいます。
製作費を安価にする為に、電源トランスは、ラジオ少年BT−2V、
出力トランスは、春日無線OUT41−357 Sタイプとして、
それに合わせてロードラインを検討します。
ちなみに、PCL86のヒーターは、6.3Vシリーズ接続の12.6Vで点火することになります。
許容電流に対して消費電流が少ないので、ヒーター電圧は13V以上と、
普通は高めに出るはずなので、それを期待しているのですが。。。
ラジオ少年の電源トランスは、果たしてどうなるでしょうか?。。。(大汗
【出力段】の設計
BT−2Vトランス 出力電圧160V 許容電流60mA 60mA×0.64=38.4mAですので、
ブリッジ整流の場合の電源トランス許容電流は、約
38mAです。
一方、OUT41−357Sタイプ出力トランスの許容電流は、
15mAです。
出力トランスの許容電流が15mAですから球のバラツキを考慮すれば、
回路に流すプレート電流は
12.5mAくらいでしょうか?
以上の事から、特性図にプレート電流12.5mAのラインを引いて、
電源トランスの出力電圧160Vですから、だいたい160V周辺のプレート電圧の交点付近で、ちょうどバイアス線が通る所を探します。
そうすると、
プレート電圧155V、プレート電流12.5mA、バイアス−5V、
あたりが良さそうだという事になります。
PCL86五極部の三結時内部抵抗は3KΩくらいですので、その2倍は6KΩですけど、出力トランス端子に6KΩはないので
7KΩのロードラインを引いてみます。
五極部の三結特性図は、
サイドコンタクト球EL3三結特性図を使用します。
[URL]
上記のロードラインと、ゼロバイアス線との交点のプレート電流は、
およそ24mAくらいなので、その1/2は、12mAですので、
どうやら電力効率最大の動作点と、それほど差異はないようです。
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