6N3PE-A2134-6X4シングルアンプの設計手順の紹介。A2134の三結特性図(Ep-Ip図)と6N3PEのEp-Ip図があり。
2025-01-04





【出力段】の設計


電源トランスと整流管6X4の実力を考慮すると、回路全体の許容電流は50mAといったところです。

初段に 2mA×2 ほど
ブリーダーに 1mA

とするので、片チャンネルA2134の許容電流は、22mAとしました。


A2134三結特性図にプレート電流22mAのラインを引いて、バイアス-10Vから-16Vあたりのバイアス線の交点を探してみます。

とりあえず、バイアス-14V、プレート電流22mAの交点をプロットしてみます。交点はプレート電圧159Vのようです。

使用する出力トランスは、ゼネラルトランスのPMF-5WS-TBですので、7KΩのロードラインを引いてみます。


オリエントコアが、PMF-5WSしかないんですよね。。。



禺画像]
A2134 三結特性図 ロードライン検討 


従って、動作基準点は、

プレート電圧159V、プレート電流22mA、バイアス-14V、負荷7KΩ、カソード抵抗620Ω

とします。



さて、出力段の動作点が決定したら、後は【B電圧】を求めます。

プレート電圧159Vにバイアス電圧14Vを加えた、
対アース電圧のプレート電圧173Vに、
出力トランス直流抵抗(DCR)電圧降下分を、さらに加えたものが、
【B電圧】です。

ゼネラルトランスのPMF-5WS-TBの出力トランス一次側/直流抵抗(DCR)は、286Ωですので、電圧降下は、

(プレート電流)0.022A×(DCR)286Ω = 約6.3V

173V+6.3V= 179.3V

これが、いわゆる【B電圧】で、これを求めないと設計できないという、
回路のキモです。



【初段】の設計

 
B電圧が求まりましたので、次は初段の設計です。


禺画像]
2009年版 A2134の初段は、ファイブスターと同一プレート構造(ブラックプレート)のGE6201(12AT7)でした。。。


そりゃあ、音が良いハズだよなー。

トリプルマイカ、ブラックプレート、GE6201(12AT7)って、今いくらするんだ?

いきなり敷居が高ぇ。。。



まあ、なんつーか、結局の所、私個人的に音が良いと思っている 6N3P-E を初段に採用しました。


続きを読む
戻る
[6N3PE-A2134-6X4アンプ]
[トロイダル電源トランス]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット