引き続き、6BQ7−6CH6シングル真空管アンプの設計です。
今回は、
回路のゲイン配分と
最大出力を確認します。
これを実施しておかないとNFBを掛けたら出力段バイアスをフルスイングできなくなった!という事が起こりがちです。
私自身、何度も経験しました。。。(汗
初段の動作条件は、
プレート電圧96V、プレート電流2mA、バイアス−2V、
カソード抵抗1KΩ、負荷抵抗27KΩ、デカップリング抵抗39KΩ
でした。
また、6CH6の自己バイアス時グリッド抵抗最大値は220KΩですので、出力段グリッド・リーク抵抗を220KΩとした場合の初段負荷27KΩとの合成交流負荷は24KΩとなります。
さて、とりあえずグラフが読みやすいように初段を±1Vスイングさせると、基準バイアス−2Vを中心にして、交流負荷24KΩのロードライン上の、バイアス−1から−3Vまでスイングします。
その時の、電圧の変化量は、
ゼロバイアス側 → 96V−70V=26V
カットオフ側 → 117V−96V=21V
特性曲線の右下のバイアスの間隔が詰まっているので、カットオフ側【21V側】は、どん詰まりになって、このように歪む訳です。(←二次歪みの発生)
シングル二段増幅は、初段と出力段の位相が逆になるので、
このどん詰まりの【21V側】は、出力段のゼロバイアス側をスイングする事になります。(←コレ重要)
出力段のバイアスは、−6Vですので、
6Vを21Vで、割ると、6÷21V=0.286
まあなんと言いますか、アタマの中で仮に、NFBが掛かって初段のゲインが、0.286倍になった。とでも考えて下さい。
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